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「アントマン＆ワスプ：クアントマニア」 ★★ マーベル史上最小のヒーロー、アントマンのシリーズ第三弾。量子の世界へ取り込まれてしまったアントマンの戦いを描く。量子世界のファンタジー感は良いが、何でもあり感が強く、アントマンの伸縮自在という独自性がだいぶ薄れてしまっているのが難点。

「エンパイア・オブ・ライト」 ★★★★ 「アメリカン・ビューティー」のサム・メンデス監督が1980年代のイギリスの海辺の映画館で働く人々を描いたドラマ。情緒不安定なヒラリーと黒人青年のスティーブンが中心だが、もっと群像劇にしても良… https://t.co/jAMjXsL0tv

「ボーンズアンドオール」 ★★★ 「君の名前で僕を呼んで」のルカ・グァダニーノ監督、ティモシー・シャラメ主演の異色ドラマ。人喰いの衝動を抑えられない少女が同じ葛藤を抱えた青年と出会い・・・。グロテスクだが、ロードムービーとしては出色の出来。主演のテイラー・ラッセルが素晴らしい。

「アラビアンナイト　三千年の願い」 ★★★★ 「マッドマックス　怒りのデス・ロード」のジョージ・ミラー監督が「アラビアン・ナイト」をモチーフに製作したファンタジー。魔人ジンの語る世界の描写はさすがといったところ。物語の必要性というテーマともシンクロしていて構成も素晴らしい。

「呪呪呪／死者をあやつるもの」 ★★★ 「新感染　ファイナル・エクスプレス」のヨン・サンホ脚本によるスリラーアクション。死者による殺人という奇怪な事件を追うジャーナリストと呪術師の戦いを描く。アンデッドたちのキレッキレの動きはイン… https://t.co/mrh6cryjUI

「母の聖戦」 ★★★ 誘拐ビジネスが横行するメキシコで、誘拐された娘を探すため一人で捜査に乗り出した母親の姿を描く。手持ちカメラで淡々と映し出される映像がリアリティーを強調している。実話ベースなのでドラマ性やストーリー展開はともかく、こうした事件が日常的に描かれていることに衝撃。

「すべてうまくいきますように」 ★★★★★ 「８人の女たち」の名匠フランソワ・オゾン監督が、安楽死を決断した父親と彼に振り回される2人の娘の姿を描いたドラマ。変に感動的にするのではなく、父親の身勝手さ、娘は戸惑いつつも父親の願いを叶えたいという思いとの葛藤が描かれていて好印象。

「ノースマン　導かれし復讐者」 ★★★ 「ウィッチ」「ライトハウス」のロバート・エガース監督が、9世紀の北欧を舞台に父王を殺された息子の復讐劇を描く。舞台劇のようなアクションの演出は意図的なのか仰々しさがあるが、謎めいた儀式、バイ… https://t.co/WYXFC8lZvq

「そして僕は途方に暮れる」 ★★★★★ 三浦大輔監督が自身の舞台を映画化。舞台版と同じ藤ヶ谷太輔、前田敦子、中尾明慶出演で、面倒なことから逃げ続ける主人公の末路を描く。主人公の清々しいまでのクズさ加減は滑稽だが、徐々に逃げ場がなくなっていく感じもまた悲喜こもごも。逃げる前に見よ。

「ひみつのなっちゃん」 ★★ 伝説のドラァグクイーン"なっちゃん"の葬儀に参加することになったオネェ仲間だったが、なっちゃんが家族にカミングアウトしていないため、自分たちの素性も隠さなければならず・・・。シーン単体では面白いところもあるが、この題材でいくには物語の軸がぶれている。

「フラッグ・デイ　父を想う日」 ★★★ ショーン・ペンが監督主演、娘、息子との共演で制作したドラマ。ジェニファー・ヴォーゲルの回顧録を元に、いつも優しかった父親が実は犯罪者であると知ってしまった娘の葛藤を描く。ジャーナリストの主観… https://t.co/zfvgKdcHpC

「恋のいばら」 ★★★★ 香港映画「ビヨンド・アワ・ケン」を城定秀夫監督がリメイク。カメラマンの彼氏に振られた主人公がSNSで調べた今カノに接近して・・・。松本穂香と玉城ティナ扮する元カノと今カノの奇妙な友情関係が素敵で、終盤の展開もサスペンス的な要素もあって引き込まれる。

「近江商人、走る！」 ★★ 江戸時代の近江で、商才を発揮していく丁稚の少年を描いたビジネス時代劇。先物取引の走りなんかは納得だけど、他にいろいろ詰め込みすぎた感は否めない。キャストもコテコテ過ぎて出オチ感が強い。ただそんなものをすべて吹き飛ばす夢楽夢楽茶屋のインパクト！

「ブラックナイトパレード」 ★★★ 中村光の同名コミックを「銀魂」の福田雄一監督が実写映画化。しがないコンビニバイトからブラックサンタにスカウトされた青年の姿を描く。相変わらずぶっとんだ設定ではあるが、意外にも物語の軸がしっかりし… https://t.co/jouyIj5oTX

「Dr.コトー診療所」 ★★★★ 志木那島で離島の医者として奮闘するDr.コトーと島の人々の姿を描いて人気を博したTVドラマの映画版。医療ドラマの映画版ということで仕方がないにしてもトラブル起こりすぎでもはやパニック映画。それでも… https://t.co/9S8ZqOzaYd

「かがみの孤城」 ★★★★ 辻村深月の同名小説のアニメ映画化。学校でのトラブルで引きこもりになっていた少女こころが自分の部屋の鏡の中の不思議な城に呼び寄せられて・・・。ジュヴナイルものに定評のある原作者らしい世界観で、実写なら重く… https://t.co/2CxpCaOTrP

「夜、鳥たちが啼く」 ★★★ 佐藤泰志の同名短編を城定秀夫監督により映画化。売れない小説家と離婚して行き場のないシングルマザーの奇妙な半同居生活を描く。同作者の過去に映像化された作品同様に昭和の文豪が抱えていたような鬱屈とした雰囲気は満載だが、それを補って余りある松本まりか。

「あのこと」 ★★★ ノーベル文学賞を受賞したアニー・エルノーの小説「事件」の映画化。中絶が違法だった1960年代のフランスで、予期せぬ妊娠をした女子大生の運命を描く。徹底して主人公アンヌの目線で描かれており、その葛藤と絶望が生々… https://t.co/O4fxlYzczX

「ある男」 ★★★★ 平野啓一郎の同名小説の映画化。監督は「蜜蜂と遠雷」の石川慶。再婚した夫が事故死してしまうが、その後夫は名乗っていた人物と全くの別人であることが発覚し・・・。人のアイデンティティーや家族の物語として完成度が高い。やや説明不足感があるのは2時間映画の限界か。

「ザリガニの鳴くところ」 ★★★★ ディーリア・オーエンズの同名小説の映画化。町の有力者の息子の変死体が発見され、容疑者として”湿地の女”と呼ばれていたカイラが逮捕されるのだが・・・。ミステリーというより、裁判の過程で明らかになっていくカイラのドラマとしての魅力が大きい。