ニンゲン合格

『ニンゲン合格』解釈は人それぞれあるとおもうが、まぁ、難しく考えても、考えなくても、面白いものは面白い。ほんのり感動させてくれるところもいい。

『ニンゲン合格』眠っていた１０年が戻らないことを理解しながらも、家族の再生に腐心するが、その思いが結実する結末が切ない。多分、天使なのだろう..。最後の絵ハガキ演出もなかなか。上質な家族ドラマだった。

『ニンゲン合格』ホラー下手で黒沢清はアカルイミライくらいしか観てないが、やはりすごいセンス。小さなエピソードの積み重ねだが、どれも味があり、徐々に家族の意味や、人間の存在について考えさせられていく。役者陣も見事。せつさなが心に残る。

『ニンゲン合格』西島さん演じる豊がやたら幼く感じたのは14歳から時が止まってるからだろうなあ。目を覚まし、壊れてしまった家族を再生しようとするも無くしたものを実感していく豊は失ったことを知るために目覚めたかのよう。ラストの言葉が響く。

『ニンゲン合格』最後のシーンで、はっ！としました。解釈が色々出来ちゃうのがいいですね。多分何度か観ると違う感想を抱くのかも。黒沢清監督のもと、西島秀俊、役所広司、麻生久美子、大杉漣などなどいい役者さんが勢ぞろい。家族ってなんだ？です。

『ニンゲン合格』黒沢清で一番見やすい部類の作品ではないだろうか。結末はあまり気に入ってないけどかなり面白い。充実したシーンばかり。

『ニンゲン合格』トウキョウソナタもだけど、やはりホラーやSF要素のない黒沢作品は苦手だ。テーマが前面に出過ぎてむず痒くなるというか。いい映画だと思うし、洞口依子の歌唱シーンとか麻生久美子で充分素晴らしいから単なる好みの問題だけど。